父と母の物語。。NO18……再生……


 地下の王宮は、眩いばかりの色とりどりの鉱石で出来ていました。輝く水晶の広間から案内されたのは、群青色のラピスラズリで出来ている青の間という客間で、壁や天井は暗いラピスラズリに金色の黄鉄鉱の石屑が、星屑の様にちりばめられ、まるで夜空の中にいるようでした。
 蝋燭の光が、透明な水晶のシャンデリアに煌めき、月光の様に微かに揺れています。広い部屋の真ん中には、大蛇が二匹絡まりあうデザインの白いオニキス石で出来ている寝台が用意されていて、水鳥の白い羽根毛が敷き詰められた、ふかふかのマットが敷かれていました。。
 そのベッドの上に、シュルシュ姫を横たえると、カシュ王女は、彼女の額の、閉じられた目に手を置き、何か呪文の様なものを唱えました。

「熱を持ってるわ。駄目みたい。この瞳は開きたがっているのに、何かがそれを邪魔している。二つの思いの葛藤...。この方は以前。耐えられない程、心に傷を負ってしまったの。しばらく寝かせて置きましょう」

「カシュ様。姫は大丈夫でしょうか?」

セルヴァンは心配で今にも泣き出しそうです。

「ええ。体に異常は無いの。ただ、心に、準備が出来ていないだけなのよ。心配する事はないわ。自然に眠りから醒めるから。それが何時かはわからないけど」

「シュルシュ姫の心の傷はいったいなんなのでしょうか?」

 思わず、メテオールは尋ねました。夢の中で泣いていた乙女。何があったのでしょうか?

「......姫は一度死んでいるのよ」

「えっ?」

 聞き間違えたのでしょうか? 水晶のシャンデリアの微かな揺らめきの様に、カシュ王女の瞳も揺らめいていました。
………続く。………
by emeraldm | 2010-08-02 21:18 | 小説- 人と竜の結婚 (1) | Comments(0)

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